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洗浄機の液循環系統のつまり

洗浄液 循環系統図


 工業用洗浄機には、添付写真「Y型ストレーナー」が多く使われており、役割は循環する液中の異物をキャッチするためのものだ。このY型ストレーナーは、洗浄槽内に浮遊する異物をキャッチして循環ポンプを保護する役割がある。

 先日、とあるお客様から「洗浄液の循環不良」現象、不具合の連絡があって、現場をみさせて頂いた。

 まず現場を管理されている方(お客様の御担当者)より状況をヒアリングしますが、「Y型ストレーナーは毎週、掃除と点検を行っており、前日清掃作業は行ったばかり」と、、、

 ここで、重要な盲点と言えるポイントがある、金属加工のお客様はたくさんの金属粉を洗浄液中に落としますから、このY型ストレーナーは金属粉が溜まりやすく、金属粉の除去掃除は問題なく対応されている、このお客様も金属粉のお掃除は定期的に行われていた(金属粉のような目立つゴミは見逃さないで、しっかり取り除かれているものだ)

 では、盲点とは?「ストレーナーの細かい網目の網メッシュ」、この網メッシュに付いた付着物の存在だ。  

 ここが案外盲点になっている事が多く、液循環不良の原因になることが多い。

 この写真、少し分かり辛いかもしれませんが、網メッシュの網目にこびりついた繊維くず、繊維くずが網目の広範囲に綿のように貼り付く事で、網目を繊維くずが塞ぎ液循環の低下を招いたことが、循環不良の原因だった。

 一般の洗濯機も繊維くずをキャッチする機能があるように、工業用洗浄機も、Y型ストレーナーやフィルターで、異物をキャッチするのが、ストレーナーやフィルターの機能である事は言うまでも無く、金属粉のような見つけやすい異物は除去しても、綿状にこびりついた細かいゴミ(繊維くず)も見落とさないで!

 案外見落としがちな「繊維くず」というお話でした。